~興り~
【2016年2月】米国ワシントン州シアトルイーストサイドエリア(ベルビュー図書館)にて、第一回「筆あそび教室」(ボランティア)として、小さな息吹を上げました。
自分の娘が、ようやくどうにか1歳になれる、というありがたさを感じた時に、まず、周囲の日本人コミュニティーの人達の顔が思い浮かびました。まだまだ、育児に余裕もない日常だけれど、自分がこのコミュニティーへ、自分の専門領域を以って、御恩返しできないかと想起。「月に一度だったら出来るかもしれない」と、日本への本帰国(2017年5月)迄、毎月開催。
【2017年】神奈川県鎌倉市・福岡県北九州市にて、多国籍・日本人の子供たちへ、ボランティア教室を定期的に開催。茶道の先生にも協力を仰ぎ、日本文化の体験も同時開催。
【2018年・2019年】米国シアトルイーストサイドエリア(ベルビュー地域)にて、夏期限定のボランティア教室開催。
【2021年】世界中がコロナ禍に見舞われる折、日本の子供たちへのボランティアでの教育支援として、3カ月間、オンライン授業形式で開講。オンライン保護者会も開催し、保護者達との意見交換会。
【2022年】ワシントン州シアトルイーストサイドエリアの現地校での、サマーキャンプのボランティア講師として授業を担当し、多国籍の子供たちへの、書道と漢字の成り立ちの授業を開催。
開校への大きなきっかけとなる言葉を多く聞くこととなったのは、2年ぶりのシアトルエリア滞在となった2022年夏。
■日米の往復が、コロナ禍で不自由になったことでの、日本語力の保持・伸び悩み。
■年齢が上がるにつれ、現地でのアクティビティの比重も多くなり、日本へ長期休暇を利用し渡航するということが叶わなくなり、日本語や日本そのものへの関わりが、希薄になりつつある。
■親(日本語話者)だけでは、どうしようもない。
■子どもの日本語教育に対しての考え方が、ここ数年で変わり、それに合った教育機関や教室を探している。
そこで、この度、これまでの活動を礎に、オンライン形式での、日本語継承の授業を開講するに至りました。
授業構成は、言語の四技能(読む・聞く・話す・書く)指導に加え、漢字の成り立ち、日本文化・芸術の鑑賞力醸成、硬筆・毛筆指導を行います。日記や作文指導に加え、漢字検定を目指しているお子様は、その指導も行います。
近い将来、在外子女達が、日本をあらゆる形で築き支える時代があろうかと思っています。
現在、なんらかの御縁で、日本国外で子育て(教育)をされている、親御さんの一助となれればと願っています。この先にきっと大きく広がる世界へ向けて、皆様と心強い仲間同士になれれば幸いです。
「子育て・教育で、自分の子供だけいいようにというものはない。周りのお友達も一緒に成長していく、これが、本当の我が子の成長ともなる。みんな可愛い。みんなその子なりの成長をできればいい。」亡き母は、その一念で、私に書を教え、近所の子らへも教えていました。そして、その仲間たちと過ごした時間は、私に、書以外の事の方も、多く与えてくれたように思います。